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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页
ここにも軽い意味において超現実派の芽ばえがあるといえるのである。ピサロなどがこの立場である。
第四は、いわゆる存在論的立場とでもいうべき立場であるが、カンヴァスをなぜ外界と自分の間へ立てなければならんかという問題の時に、かかる立場では存在自体が自分にとってすでに「問い」である。また自分自身が自分にとって「問い」である。この「問い」が真に切実なる存在感にまで到達する時、いわば寂しさにまで澄み透った存在の哀感、あるいは不安にまでそれがつきつめられた時、彼は存在とは何ぞやといって、この存在自身に向って問いを投げかけるのである。すなわちカンヴァスの白い布はこの「疑問の記号」である。そうしてこの物狂おしきまでに澄み透った存在への疑問の激情が一筆一筆、あたかも一つの「問い」二つの「問い」三つの「問い」の形で投げかけられる時、その一タッチ一タッチ、存在に対する「問い」の形においてその存在論的時間が流れることとなるのである。だからすでにここではカンヴァスは二次元の空間ではなくして、過去の自分を一タッチ一タッチ向うに押しのけていく、動いていく時間の壁となってくるのである。