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ちょうさきかん

中井正一評論集

中井 正一

中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页

青空文庫

まだアメリカの哲学は、正面きってこの問題を提出していないが、きっとここまできた時、アメリカの「認識論」は委員会の構造の論理的な分析、また研究機構、インフォーメイション・センターの組織、やがては、図書館、博物館の国家的機関、否、世界的機関としての構造そのものの検討にまで、何の不思議もなく入っていけるのではないかと思われる。これまでの哲学であれば、とうてい哲学とは考えなかったもの、社会学や心理学や経済学、政治学の中にバラバラにキリ込まれていたものが、一つに集められて巨大な精霊のように、立ちあがってくるのであるまいか。

すでに、人間が subject なる言葉を主観的なものから、主体的なものに読み違えはじめている現段階において、カントの主観の確立につぐ新しい認識論が、今、待たれているのである。それはあるいは集団、おそらく、学術会議の決議の形式によっておこなわれるかもしれない。

私たちの論理は、まだ、決心と決議を同じ命題として取り扱っているのであるが、若くして死んだ現象学者ライナッハが、『民法のアプリオリ的基礎』の中で、この「決心」と「決議」についてはっきりした区別をつけねばならないことを抗議しているのである。