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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页
すなわちそれは帰納的論理をもってせらるることである。そこではうすら寒い鋼鉄の青い光を思わしめる一つの情趣がある。截断的なるきわだてる明瞭、精緻、冷厳、透徹、あたかも機械に見いだす情趣がすなわちそれである。機能的快感である。そしてしかも、この論理は特殊の構成をもっている。すなわち犯人がAである。Bである。Cあるいはそのほかである、のすべての判断が同等の力をもって一つの意識内――読者――に共存することである。すなわち機能論理はそこで力学的構成をもつ。あたかも賭け、あるいはスポーツでAが勝つ、Bが勝つの二つの判断の共存が意識のひずみ、一つの緊張となって、いわば戦慄的情趣 thrill を構成するように、冷厳なる判断は鋭い力学的構成のもとに摩擦によって白熱する鋼鉄のように、深い情熱、焔焦せる論理を構成する。そこに特殊の情感がある。非常に冷たきものにふれた時熱き感触を味わうように、探偵小説の運ぶものは冷たい熱情、焔ゆる冷厳であるであろう。ウィンデルバンドの判断論の肯定と否定の無関心点としての零的中間が、ここでは交流的√-1となって生き生きと働く。それは神の創造をのがれたる真空である。