轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぼんじんでん
凡人伝
佐々木 邦
「雄辯」大日本雄辯會講談社、1929(昭和4)年4月号~1930(昭和5)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,944 字 · 202 页
「時に河原君、君は明治学園が気に入りましたか?」
と安部君は話題を更えた。
「えゝ」
「好い学校でしょう?」
「申分ないんですが、一つ案外に感じたことがあります」
「何ですか?」
「ミッション・スクールだから、生徒は皆信者だろうと思っていたら然うじゃないんですもの」
と私は元来怪しげな信仰を如何にも確実のように衒った。考えて見れば、馬鹿なものだった。
「それは仕方ありませんよ。誰でも入れるんですから」
「ミッション・スクールなら、もっと信仰を勧めれば宜いでしょう。もっと伝道的に」
「チャペルでやる礼拝がその積りですよ」
「あんなことじゃ求道者は出ますまい?」
「さあ」
「洗礼を志願するものがあるんですか?」
「ありますよ。僕なんか然うでした。それから日曜には朝晩説教があります」
「誰がやるんですか?」
「ジョンソン博士です。晩は他の人ですけれど」
「早く聴きたいものですな」
「明後日あります。一緒に行きましょう。女学園と一緒です」
「女学生が来るんですか?」
「えゝ。僕達は右側に坐ります。女学園の連中は左側です。それで面白いんですよ」
「何ですか?」
「皆女学生の方を見るんです」
「説教中にですか?」