轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

09 第九分冊

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 187,757 字 · 375 页

青空文庫

宿老宿老と結び、みだりに御遺族のお一方を擁し、党を組み、遺臣を誘説し、求めて世上の不安を醸成しつつあるなど、そもそも、その理由の了解に苦しむものである)

と、大いに反駁しているとも利家はかねて聞いている。さらに、このもつれには相互の複雑な感情もあるし――と、彼は早くも使命の至難さを予想せずにいられなかった。

前夜、京都からあらかじめ聯絡はしてあったことである。一行は、直接宝寺城へは入らず、その日は、城下の富田左近将監の宿所に泊った。

四使と秀吉との会見は、翌十一月二日の昼、新築半ばの本丸で行われた。

挨拶だけで、会談の主題に入らないうちに、饗膳が出て、

「遠路のお疲れもあろう。まず、おくつろぎあって」

と、家臣たちの接待で、下へも置かずもてなされた。

終ると、茶一ぷく。

これは秀吉が亭主となって、自身、四使への犒いであった。

密事を談じるには茶室に如くはない、とよくいわれているが、そういう場合とも場合がちがう。四使は、ここでも使命の本題にふれかねた。けれど、こう膝ぐみになると、利家と秀吉とのはなしは頻りにはずむのであった。共に、若年から仕えてきた信長という主柱をうしなって、今日、会うのが初めてであり、その以前からも、北国陣と西国陣とに遠く別れて、相見ぬこと久しいものがあったのである。