轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

09 第九分冊

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 187,757 字 · 375 页

青空文庫

氏家広行は大垣の城主で、いわゆる地侍の頭目である。岐阜の抑えとして、その氏家だけを留めておくのは、不安な上に、或いは、神戸信孝と通じて、離叛せぬ限りもない。――そう秀吉は疑ったのである。

――で敵の抑えに、また抑えが必要となる。堀尾茂助にたいして秀吉が、氏家と共に残れ――と命じたのは、そのためであるはいうまでもない。

(お疑いをかけられたか)

と広行は、心外に思った。

なお、自分のために、堀尾茂助までが、千載一遇の決戦主戦場から除かれて、残留組に廻されたのは、何とも気のどくの感に堪えない。

そうした真情に訴えるべく、秀吉の馬前にすがった広行は、

「――それがしのお供はかなわぬまでも、何とぞ、堀尾殿はぜひ御左右にお加え下されませ。広行、この場にて、腹掻ッ切り、殿の後顧は、断ってお見せいたしまする」

と、までいって鎧通しに手をかけた。

「うろたえな。広行」

秀吉は鞭をもって、彼の手を打った。

「それ程、筑前について参りたくば、後より続いて来い。――が、総勢立ち払った後より来いよ。……おおさ、茂助ばかりとはせぬ、その方も来い」

「えっ、それがしまでも」

狂喜して、広行は、陣幕のうちを振向き、