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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
楠山正雄『日本の諸国物語』。同一底本的分册已合并为一书。收入:殺生石、葛の葉狐、和尚さんと小僧、長い名、鬼六、物のいわれ、赤い玉、安達が原、雷のさずけもの、白い鳥、忠義な犬、春山秋山、人馬、松山鏡、三輪の麻糸、夢占、瓜子姫子、姨捨山、山姥の話、しっぺい太郎。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,040 字 · 158 页
ところがあんまりおかあさんをにらみつけていたものですから、いつの間にか目がだんだんうしろに引っ込んで、とうとう背中の方に回ってしまいました。そして娘はひらめというお魚になってしまいました。
そういえばなるほど、ひらめというお魚は、目が背中についています。ですから今でも、親をにらめると、平目になるといっているのです。
ほととぎす
むかし、二人のきょうだいがありました。弟の方は大そう気立てがやさしくて、にいさん思いでしたから、山へ行ってお芋を取って来ると、きっといちばんおいしそうなところを、にいさんに食べさせて、自分はいつもしっぽのまずいところを食べていました。けれどもにいさんは目が見えない上に、ひがみ根性が強かったものですから、「弟がきっと自分にかくしていいところばかり食べて、自分には食いあましをくれるのだろう。ひとつおなかを裂いて見てやりたい。」と思って、とうとう弟を殺してしまいました。
けれども弟のおなかの中には、お芋のしっぽばかりしかはいっていませんでした。正直な弟を疑っていたことがわかると、にいさんは大そう後悔して、死んだ弟の体をしっかり抱きしめて、血の涙を流しながら泣いていました。