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げんだいゆいぶつろんこうわ
現代唯物論講話
戸坂 潤
「現代唯物論講話」白揚社、1936(昭和11)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 251,295 字 · 490 页
それが政治である。経済的範疇は上層建築イデオロギーとしての政治的範疇を決定する。尤も政治(乃至法制)としてのイデオロギーと、文化形態としての所謂イデオロギーとは、段階を同じくしない。前者は諸文化形態としてのイデオロギーを決定する処の下位イデオロギーとして働いている。だがそれであればこそ所謂(文化形態としての)イデオロギーは、政治的に決定されざるを得なくなるわけである。所謂(文化形態としての)イデオロギーは単に、直接に物的生産関係によって決定されるばかりでなく、そのより具体的・統一的・な規定に際しては、より多く、政治としてのイデオロギーを通して決定されるものだ。イデオロギーは、であるからもはや単純に上層建築や真理意識や、虚偽意識ではなくて、正に、政治的規定の下に具体化され統一された処のそうしたものだ。イデオロギーはかくて、階級イデオロギーとなる。この際意識は階級意識として特色づけられる。――さてこの時、意識の精髄であった処の例の論理は、政治的・階級的・性格を有って来る。否、政治的・階級的・性格を有てないような論理は、恐らく初めから意識の精髄ともなることが出来なかっただろう。