轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ちのもじ
血の文字
黒岩 涙香
「綾にしき」1892(明治25)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 44,021 字 · 87 页
所は何所とか云たッけなア」下女は唯此返事一つが己れの女主人には命より大切なる秘密と知らず易々と口に出し「生田さんならロイドレ街二十三番館に居るのです目「爾々、爾云たよロイドレ街二十三番館だと、夫を全かり忘れて居た、難有い/\、お前のお影で助かッた内儀が帰ッて来れば必ずお前を褒るだろう」と反対の言葉を残して戸表へと走り出たり。
あゝ、ロイドレ街二十三番館に住む生田と云える男こそ吾々の当の敵なり、此上は一刻も早く其館に推行て生田を捕縛する外なしと余は思えど目科は「是から裁判所へ行て逮捕状を得て来ねば何事もする訳に行かぬ」と云う余「ダッて君、裁判所へ行けば倉子が既に行て居るから吾々が逮捕状を得るのを見て、生田を逃す様な工夫を廻らせるかも知れぬぜ、夫に又ぐず/\する間に倉子が内へ帰り下女の言葉を聞くとしても吾々の目的は破れて仕舞う目「何が何でも逮捕状が無い事には此上一歩も運動が出来ぬから」と云い、早くも通り合す馬車を呼留め、之に乗りて僅か三十分と経ぬうちに裁判所に達すれば先ず其小使を呼びて問うに判事は今正に倉子を尋問しつゝありとの事なり、目科は更に手帳の紙を破り之に数行の文字を認め是非とも別室にて面会したしとの意を云い入るゝに、暫くして判事は別室に入来り目科が撥摘みて云う