轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
せいねん
青年
「昴」1910(明治43)年3月~1911(明治44)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,670 字 · 246 页
Rousseau は妻と名の附かない女と一しょにいて、子が出来たところで、育て方に困って、孤児院へ入れたりなんぞしたことを懺悔したが、生れつき馬鹿に堅い男で、伊太利の公使館にいた時、すばらしい別品の処へ連れて行かれたのに、顫え上ってどうもすることが出来なかったというじゃあないか。僕の書いている人物はだらしのない事を遣っている。地獄を買っている。あれがそんなにえらいと云うのかね」
「ええ。それがえらいと云うのです。地獄はみんなが買います。地獄を買っていて、己は地獄を買っていると自省する態度が、厳粛だと云うのです」
「それじゃあ地獄を買わない奴は、厳粛な態度は取れないと云うのかね」
「そりゃあ地獄も買うことの出来ないような偏屈な奴もありましょう。買っていても、矯飾して知らない振をしている奴もありましょう。そういう奴は内生活が貧弱です。そんな奴には芸術の趣味なんかは分かりません。小説なんぞは書けません。懺悔の為様がない。告白をする内容がない。厳粛な態度の取りようがないと云うのです」
「ふん。それじゃあ偏屈でもなくって、矯飾もしないで、芸術の趣味の分かる、製作の出来る人間はいないと云うのかね」