轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页

青空文庫

俺はまぜっかえすように、

「レーニンとおつきあいがあるだけに、だいぶ共産主義に同情しますね」

と中尉に言った。昨日の屈辱のカタキを取ろうとしている観がある。

「やめんか!」

大喝一声ののち、慷堂は、

「わしも土地解放には賛成なのだ。革命は賛成なのだ。日本も土地解放が必要だ。今のような状態では、百姓が悲惨すぎる。北槻中尉も農村の出身だから、そこは分るだろう」

「よく分ります」

「日本にも革命がぜひとも必要なのだ。ただし、わしの考えている革命は赤色革命ではない」

けわしい表情を慷堂は、ふと、ゆるめて、

「支那の共産党の面白い話をしようか。土地解放だけじゃなくて、あらゆるものの解放を行なっとるのだ。武漢あたりでは、スーシャンラオホオという革命口号がはやっとるそうだ。漢字で書くと、思想落後だ。男が女をくどいて、色よい返事が貰えぬときは、お前さんは思想落後だと言えばいいのだ。新しい女性をもって任じている女たちにとって、これほどの侮辱はない。思想落後と言われることは反革命の烙印をおされることにもなる。そこで女はたちまち、貞操を投げ出す……どうだ、アナーキズムよりか、ずっと進んどるじゃないか」