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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页
フロイト主義的文化理論は元来それ自身に重大な制限を有っているのだから、たとい夫が文化社会学の一つの制限を指摘し得た処で、決して夫の代用物などにはなれない(第六章を見よ)。文化社会学の以上の如き矛盾を解くには、文化社会学はイデオロギー論となる外に途を有たないのである。そしてそれは(マルクス主義的)イデオロギー論の外にはないのであった。文化はイデオロギーとして取り上げられねばならないのであった(第一部を見よ)。
所謂文化社会学――その本質が何であるかを吾々は今まで見て来たが――は併し、云うまでもなく、自らをイデオロギー論から峻別しようと欲する。現に、アルフレッド・ヴェーバーによる審美的象徴・詩的表現としての文化は、到底、経済的・階級的・基底の上に立つ上部構造――イデオロギー――ではあり得る筈がなかったし、又マックス・シェーラーによる文化社会学は、彼によって経済史観とか実証主義とかと特色づけられるイデオロギー論に対しては、恰も文化が文明に優越するだけそれだけ、優越していなければならない筈であった。――でイデオロギー論という概念を元来承認せず、又そうでなくても之を自分のものから峻別しようとするに熱心な、多くの文化社会学者達が、自分の文化社会学がイデオロギー論に帰着せしめられようとするのを見て、頭から反対するのは