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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页

青空文庫

――之がマンハイムの所謂政治学なるものである*。

* 以下 Ideologie und Utopie を見よ。

夫々のイデオロギーはその立場からする夫々の「遠近法」を持っている、イデオロギーは凡てその意味に於て、相対的ではないにしても「相関的」(relationistisch)でなければならない、と考えられている。処で例えばコンミュニズムとファシズムとのように完全に相対立する遠近法を、彼は如何にして相関化すか。ここでも亦一つの特有な立場が必要であるだろうがそれは何か。それは労働者の立場でもなければ資本家の立場でもなく、又ファシストの立場でもない、そのどれでもなくて、恰もインテリゲンチャの立場であると云うのである。イデオロギエンの間の是非の判決を与え得る特権を有つものこそ、この恵まれたるインテリゲンチャの任務だと云うのである。蓋しインテリゲンチャは「自由に浮動する中間物」であるから。而も更に喜ばしいことには、恐らく教育の普及によって、資本家はもとより労働者でもが、次第にインテリゲンチャの層に繰り入れられて行くことは明らかであるから、中間層は次第に膨張しつつ益々有力となって行くに相違ない。