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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页
例えば芸術的感覚は概念的なるものの正反対だと考える。併し概念という言葉をそういう風に使うことは全く俗物的な習慣からに過ぎないのであって(概略の観念という如き)、概念という言葉はもっと立ち入った基本的な意味の下に用いられることを必要とする。概念とは、形式論理学による学校式な定義とは一応無関係に、ヘーゲルに従って、把握の仕方一般を指さねばならない。芸術的感覚も亦そういう把握の仕方の一つに外ならない。そして人々の云う所謂概念的なるものは、理論的な把握の仕方のことを恐らく指すのであろう。だが実際には、理論的な把握さえが、人々の云うような意味では単に概念的ではないのだが。
そこで範疇は、こういう――基本的な意味での――概念の、根本的な場合を指すべきである。尤も、アリストテレスによれば範疇は言表の類型であり、カントによれば夫は認識形成の形式であるに止まっているが、之は範疇の至極部分的な示し方にしか過ぎない。元来範疇はこれ等の人々が考えたように、社会的に又は先天的に、与えられているだけのものではない、範疇は社会的に発生するものなのである。と云うのは、仮に範疇をばこれ等の人々がするように、言葉によって云い表わされた(根本)概念だとすれば、それよりも先に言葉で云い表わされたこういう(根本)概念を産まねばならなかった処の(