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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
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このようにしてイデオロギーの云わば本質的な契機と歴史的な形態とを媒介することが、イデオロギーという弁証法的概念なのであるが、ジャーナリズムも亦その通りである。ジャーナリズムとは、一方に於て本質的な――昔から常に存在した――報道乃至交通関係というイデオロギーの一契機でありながら、同時にそれが、歴史的必然性に従って、今日の所謂ジャーナリズム(ブルジョア・ジャーナリズム)というイデオロギーの一形態にまで発展して来なければならなかった、その所以を弁証法的に物語る概念なのである。
ジャーナリズムは、普通それが任意の視角からどう見られようと、イデオロギー論の問題として取り上げられるのでなければ、統一的に解明出来ないのであるが、之をイデオロギー論の視角から取り上げると、之に対立するものは是非ともアカデミズムでなければならない。――処でアカデミズムも亦、一方に於て、現在の大学や研究所というインスティチュートを生産し之によって又生産される処の、イデオロギーの現代に固有な歴史的一形態であると共に、他方に於て古来存在するイデオロギーの本質的な一契機でもなければならない*。