轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
「女性」プラトン社、1925(大正14)年12月号~1927(昭和2)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 145,698 字 · 293 页
明日四時間も汽車で来るのでは大変ですね。」と、これは若い警部のA君。
「じゃあ、真岡組が一番当ったというんですかい。」タゴール老だ。
「いや、これで、ここだけの話ですが、一班の方が、実は大当りで。あした、少し引き還して、アイヌの部落を見に行くことになって居りますので。」Kさんが伏目で、気の弱そうな笑顔をする。
「あ、アイヌ部落。それは何処です。」これは小樽からの新来の客の一人で、ラジオ狂で、いつかの晩ももう碌にJ・O・A・Kが聞えないと悲観していたF君。テニス界の清水氏の夫人の兄さんだ。
「ええ、この沿線です。多蘭泊。もう一時間もしたら通るでしょう。汽車からも見えるはずです。」と、向うの隅から札幌鉄道局の旅客課のS君。
「樺太アイヌですな。」と京大のA博士。
「さようで。」
「その部落ばかりですか、アイヌのいるのは。」
「や、まだ、東海岸に五箇所西海岸には三、四箇所ぐらいはありますですが、ええ、此処らでは多蘭泊ぐらいですな。野田の一つ隣りに登富津というのがありますですが。」これは樺太庁の水産課。
「へへん、何やろかいな。アイヌにも芸妓はんがありまへょか。」神戸富豪のNさん。