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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页
この「知情意」の三つに分けるヒントを、カントが、メンデルスゾーンからうけついだにもせよ、この役割りは大きかったのである。
感情論の取り扱いが、かくて三つの段階の線にそって、すなわち奴隷制危機の第一期では、知情意は身分的な、(プラトンでは階級的な)分類に置かれていた。「霊的」な知的なものと「肉的」な感情的なものは、闘争の構造をもって関係している。だからプロチノスのように、高いところにある、ある「一者」からの分け前として、低いところにあるもの、不完全なものとして、美は現象の世界の中に潜み、そこに美は「自然」と「神」との間をつなぐものとして、三位一体とでもいうような「自然」と「神」との媒介者となっていたのである。
それがルネッサンスの時代では、趣味の名によって天才の名によって、その肉的な感情的なものの中に、知的なものを越えた正しい「繊細な知恵」(デリカテス)が潜んでいることをいろいろの角度から検討しはじめたのである。ローマの枢密顧問官よりナポリの舟乗りのほうが物のわかることが、機構的に気づかれはじめたのであった。
ヴォルテールによって、バウムガルテンによって、カントによって、感覚が一つの認識能力の代表者として悟性と理性に並立したことは、身分的な上院と代表的な下院が政治的に両立する革命よりも、画期的であった。