轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页
それをじっと見ている時、私たちは言葉でいいようもない深い深いこころの奥底で、または肉体でじかに、ああ自分のあるべき境地はこれであったのか、これがほんとうのあるべき私の姿だったのかと、自分自身にめぐりあったようなこころもちになることがあるのである。
自然にふれることで、自分のほんとうのあるべき、守るべき姿にぶっつかり、ほんとうの自由な自分、いとおしむべき、健康な、大切にすべき自分に気がつくことは、大変なことである。死んでも守らなければならない自分を、発見することでもあるのである。
芭蕉が、「しづかに観ずれば、物、皆自得す。」といっているように、この時、物、みなの姿が、しみじみと芭蕉に伝わり、それを追求するために、年老いた彼をして、死を賭して旅に出しむるほど、美は強い力をもっているのである。
例えば、ライオンの子が、子どもの時、人間に捕えられて、羊の群れの中に飼われていたところ、ある日、森の中に、ふとライオンの雄々しい叫びを聞いて、勃然として、自分の血の中にライオンを感じて、かたわらの羊の子を喰い殺したという物語があるように、自然の中に、自分の自由のありかたをかぎつけた時、人間は、また柔らかい、柔軟きわみなきこころと、強い、強靭きわみないこころの二つのものを同時にもつことができるともいえるのである。