轻松读懂日语经典作品
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のぶこ
伸子
宮本 百合子
「改造」1924(大正13)年9月号~1926(大正15)年9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 232,543 字 · 466 页
と、赧くなって笑った。伸子も笑い出した。赧くなった素子の棗形の小麦色のきめの滑らかな顔付に、ひどく稚い純な魅力を感じた。
「――あれ、全くつまらない雑誌ね」
「ええ。金をかけないんだから、とてもいいものはできないんです、つぶした方がいいんだけれど……」
大阪鮨をたべながら、佐保子が云った。
「私ね、そりゃ出不精で不忠実な友人なんだけど、この間ふと吉見さんの家を訪ねたのよ。そしたら、この人は、大きな大きな実に堂々たる机の上に山ほど物をつみ上げて、ほんのこれぽっちの」
両手で、五六寸の幅を拵えた。
「隙間で何かしているんですもの。――滑稽な人ね、あの落着く二階へあんな立派な調度があれば、私だったらそりゃ勉強して見せるわ」
「二階を借りてらっしゃるの?」
「――――」
素子が口を開かない先、佐保子が教えた。
「いいえ、ちゃんと一軒占領しているのよ、自分は二階へ納まって下に夫婦を置いていなさるの」
「いいのね、羨ましいくらいだわ」
「御覧なさい、伸子さんでさえそう云うでしょ。何と弁解したって、いい身分なのですよ」
素子が着物や帯、細々した紐などをある趣味で選び、身につけていることが一目でわかった。