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だらくろん(ぞくだらくろん)
堕落論・日本文化私観 他二十二篇
坂口安吾『堕落論・日本文化私観 他二十二篇』。同一底本的分册已合并为一书。收入:堕落論〔続堕落論〕、悪妻論、意慾的創作文章の形式と方法、インチキ文学ボクメツ雑談、咢堂小論、教祖の文学、戯作者文学論、デカダン文学論、文章の一形式、武者ぶるい論、文字と速力と文学、余はベンメイす。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,198 字 · 171 页
筆陣を張っても不可はない性質のもので、必ずしも議席を占める意味のない性質のものであった。なるほど政党に所属していたこともあるが、多くは中立であり、中立などというものは議会政治の邪魔者にすぎない。なぜなら、議会政治は現実に即した漸進的なものであって、直接民衆の福利に即し実務的な効果を以て本質とする。漸進的な段階を飛びこした革命的な政治理論は議会とは別のところに存在する。蓋し直接民衆の福利に即した政治家は地味であり、大風呂敷の咢堂はそういう辛抱もできないばかりか、その実際の才能もなかった。いわば彼の役割は筆陣だけで充分だったに拘らず、代議士だの大臣などになり、大臣などでは無能でしかなかったにも拘らず、そういうことが忘れられて、政治の神様などと言われているところに、大きな間違いがある。こんな政治の神様がいては困りもので、実際の政治というものは社会主義とかニュー・ディールとか実際に即した福利民福の施策を称するものである。彼にはそういう施策はない。政治家としての実質的な内容に於て、実はゼロであった。つまりは政治理論家にすぎず、理論家としては決して高度の理論の所有者でもなかった。