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てんのう
天皇
蜷川 新
誰が日本民族の主人であるか
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 136,036 字 · 269 页
それは、一九四五年(昭和二十年)八月十日のことである。それは、敵国から一蹴さるべきものであることは、ポツダム宣言第五の「われらの条件は左のごとくである。われらは、右の条件から離れることはないであろう、右にかわる条件は存在しないのである。」という文言に明らかであった。
はたせるかな、日本の天皇の、この申しいれは、四つの敵国によって、すげなく一蹴されたのである。そうして四つの敵国は、「われらの地歩は左のごとくである。」と明記し、「降伏の瞬間から、天皇および天皇の政府が、日本を支配する権力は、占領軍総司令官の下に隷属すること、総司令官は、降伏条項に適応する処置をとること、日本の政体(form of government)は、ポツダム宣言にしたがい、日本の人民が、自由に表示した意思により樹立せらるべきこと。」を、日本の天皇および政府にたいして、きびしく指示したものである。それは、翌日の八月十一日のことであった。
日本の天皇と政府とは、なか二日おいて八月十四日付をもって、四つの敵国にたいして、「ポツダム宣言の受諾」を申しいれ、降伏条件を完全に果すの用意ある旨を申しおくったのである。