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てんのう
天皇
蜷川 新
誰が日本民族の主人であるか
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 136,036 字 · 269 页
もしも日本人が、自分で蒸気の理論を発明するのをまって、はじめて蒸気機械を使用することができるといい、また電気の理論を発明するのをまって、はじめて電線を架設することができるというのならば、政府は一つとして、手をくだし得るものはないではないか。」云々。
右の有力者らは、薩長の専制を憤り、五箇条の誓文にある「万機公論に決すべし」という誓約を実行せよと、主張したのであった。そのころの天皇は、薩長のカイライであった。
一八八〇年(明治十三年)四月十三日、有名な政治家河野広中と四国の人片岡健吉とは、『国会開設允可上願書』を書いて、天皇にさしだすことになった。この二人の政治家は、じつに八万七千余人の人民の総代として立ちあがったのである。当時、交通は不便であったにもかかわらず、二人は、全国二府二十二県にわたって、賛成者を集めることができたのである。これを、国民の声といっても大して不当ではない。
その上申書のなかの重要なところを、今のことばになおして、つぎに書きぬいてみる。(註四)
「いよいよ王室の安泰をたもち、それをますますしっかり堅めるためには、法律を定め、これにもとづいた政治をするのに越したものはない。