轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
09 第九分冊
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 187,757 字 · 375 页
その意は、木之本にある味方と合流して羽柴秀長の命を仰ごうとしたものだったが、途中まで来ると、丹羽家の安養寺猪之助が、長秀の来援を伝えて来たので、
「なに丹羽殿が加勢に駈けつけられたとか。さらば――」
と、俄に勇気づいて崩れ立った部下をまとめ、急旋回して、また元の賤ヶ嶽へ引っ返した。
その間に、長秀は、附近の村落に諭告して、住民を安堵せしめ、賤ヶ嶽へ登って、やがて桑山重晴と合した。
また、即刻、一書を認めて、美濃大垣の陣にある秀吉の許へ早馬を立て、事態の重大を急報した。
この日の夕方、羽柴秀長の命をうけ、藤堂与右衛門高虎も、一隊をひきつれて来援し、賤ヶ嶽の死守に加わった。
一方、大岩山の佐久間勢は、戦捷気分のうちに、そこの暫定主陣地で、午の刻(正午)から約一刻余りは、悠々、休息をとっていた。昨夕方からの長途と激戦のあげくである。将士は、勿論疲れていた。
――が、兵は腰兵糧を摂った後も、血まみれな手足を誇りあい、談笑に興じなどして、疲れも忘れていた。物頭は令を伝えさせて、
「寝ろ寝ろ。この間に、一眠りしておけ。夜もどうなるか分らぬぞ」
と、組々へいわせた。