轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
02 第二分冊
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 190,406 字 · 381 页
「小姓ども」
信長は、太刀を取って、腰に佩きながら、
「知れるまでは、老臣どもへも、黙っておれよ」
勝三郎ひとり連れて、庭の木立から中門のほうへ立ち去った。
すると、木蔭から、
「殿。抜け駈けはなりませぬ。手前もお供を仕りましょうず」
と、いう者があった。
「誰だ?」
「藤吉郎です」
「お、猿か。来い」
三名して、中門を走り出してから――信長はまた足をとめた。
「勝三郎。奥へ戻って、能衣裳と仮面とをそっと盗んで来い」
「は」
「三名分ぞ」
「心得ました」
佇んでいると、勝三郎は、間もなく一抱え抱えて来た。
城外へ出てから、濠端で扮装にかかった。信長は天人仮面をかぶって、被衣をかぶった。
「猿。そちは素面でよい。それをかぶれ」
「これは何です」
「法師烏帽子」
「法衣も着ますかな」
「似合うた。――これは叡山の山法師にて候、というて歩け」
「畏まって候」
「出来た出来た。勝三郎は太郎冠者よな」
「さん候」
「では、参ろうか」
「清洲祭へ」――と歩み出しながら、主従、手拍子を交わしつつ低唱に、
「踊らばや……」
「謡わばや」
「月も出しお……」
「傾くまでは」
「束の間ながら……」
「武夫の、つゆの命も」