轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
楠山正雄『日本の諸国物語』。同一底本的分册已合并为一书。收入:殺生石、葛の葉狐、和尚さんと小僧、長い名、鬼六、物のいわれ、赤い玉、安達が原、雷のさずけもの、白い鳥、忠義な犬、春山秋山、人馬、松山鏡、三輪の麻糸、夢占、瓜子姫子、姨捨山、山姥の話、しっぺい太郎。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,040 字 · 158 页
もりもりかむたんびに、赤い髪の毛が、一本一本逆立ちをしました。
いうまでもなく、それは山姥でした。
山姥は見る見る一本の大根を食べてしまって、また「もう一本。」と手を出しました。それから二本、三本、四本と、もらっては食べ、もらっては食べ、とうとう馬の背中にのせた百本あまりの大根を、残らず食べてしまうと、もうとっぷり日が暮れてしまいました。
ありったけの大根を残らずやってしまったので、馬吉はあとをも見ずに、馬の口をぐいぐい引っぱって、駆け出して行こうとしました。一生懸命駆け出して、やっと一町も逃げたと思うころ、山姥は大根を残らず食べてしまって、またどんどん追っかけて来ました。間もなく追いつくと、こんどは、
「馬の足を一本。」
といいました。もう馬吉は生きている空はありません。しかたがないので、これもぶるぶるふるえている馬を山姥にあずけたまま、から身になって、どんどん、どんどん、駆け出しました。するとどうしたものか、気がせくのと、道が暗いので、よけいあわてて、どこかで道を間違えたものとみえて、いくら駆けても駆けても、里の方へは降りられません。行けば行くほど山が深くなって、もうどこをどう歩いているのか、まるで知らない山の中の道を、心細くたどって行くばかりでした。