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にっき

日記

宮本 百合子

22 一九三八年(昭和十三年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 6,910 字 · 14 页

青空文庫

一月二十日

一月二十一日

一月二十二日

話はここから出て来る。ダンピングなり。純毛品はS・F時代には貴重品でねがあがるものなり。「来月ごろでも又上りましょう」「いや、それより早く何とか御通知いたしましょう。ただ私は近くかわるかもしれず」云々。

一月二十日(木曜)

今月暮して見て、生活の統計をとって見ることにする。

自分たちの家は、これまで二年ともったことがなかった。動坂二月から十一月まで。上落合十月から次の五月まで。ここはどの位もつのだろうねと話していたとき、十二月二十七日が来た。一年に数日不足している。我々の生活の幾変転は、一貫したものがあることによって生じる外面的なことではあるが、やっぱりくやしい。ここを動くとすれば。又すぐどこかにうつる、そういうのはいやである。よくよく考えてのこと。

一月二十一日(金曜)

吉祥寺へ行った。角の杉林のところ、右手はすっかり様子がかわっている。

一月二十二日(土曜)

田村町六丁目にゆく。いろいろの様子をきく。予想のとおり。手紙は出さないことにしてかえる。若い女のひとがお茶をくんで出してくれる。いかにもこの辺の住人らしいあかぬけたほっそりさ。下町のほっそりさというのは、日光の不足といくらか関係があると感じる。