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にっき
日記
宮本 百合子
31 一九四八年(昭和二十三年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 27,379 字 · 56 页
大切なのは苦しめられるときの無抵抗より先に彼がどんな真理を発見し、それを人類のものとしようとしたかということこそ問題だ。
たしかに人間の理性は暴力についてもっと恥と嫌悪とを知るべきである。ウォーレスの演説にトマトやタマゴをなげつけて口をあかせないで、トルーマン大統領から言論の自由について発言をうけるというようなデモクラシーに恥あれ。
こういう筆者が「日本を二つの全体主義から守るものでなければならない」として、「一つを特権支配力を中心とする独裁主義であり、他を、プロレタリア階級をみなぎる暴力的革命主義から来るであろうフラク的支配力の中心としての独裁主義」と云っている。何とジャーナリズムはこの頃、教師たちの処世態度にしみこんでいるだろう。しかも――ずみの新聞用語とその内容のとりあつかいの角度が。
高校生は「荒野と化した焼野をして再び人類の楽園たらしめるものは」「己れに石を投げるもののためにも祈る如き無抵抗の愛であることを忘れてはならない」と云われて、青春の感傷を快くあやされるのだろうか。何に何と云って祈るのだろう。高校ではその文句も課目のうちに入っているのだろうか。