轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
雷門以北「東京日日新聞 夕刊」1927(昭和2)年6月30日~7月16日<br>吉原付近「中央公論」1929(昭和4)年2月<br>続吉原付近「中央公論」1929(昭和4)年3月<br>隅田川両岸「中央公論」1935(昭和10)年9月<br>浅草田原町「三田文學」1912(明治45)年2月<br>あやめ団子「花形」1920(大正9)年8月<br>相模屋の路次・浅倉屋の路次「新演藝」1920(大正9)年8月<br>浅草の喰べもの「中央公論 夏期特別號」1920(大正9)年7月<br>夏と町々「時事新報 夕刊」1929(昭和4)年6月1日~30日<br>絵空事「新潮」1932(昭和7)年3月<br>一年「東京新聞」1946(昭和21)年4月15日<br>浅草よ、しずかに眠れ「苦樂」1948(昭和23)年2月<br>夜店ばなし「婦人公論」1931(昭和6)年7月<br>除夜「週刊朝日」1930(昭和5)年12月28日號<br>正月「婦人公論」1932(昭和7)年1月<br>水の匂「文藝春秋」1941(昭和16)年7月<br>町々…… 人々……「別冊文藝春秋」1955(昭和30)年2月~6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,294 字 · 318 页
、といった感じの、みるからコッテリしたハヤシライスを、ときどきおもいだすのである。そして、どうしてむかしは、あんなにまで、しんそこうまいものがあったのだろうと、ひそかにぼくは嘆くのである。
遮莫――
カツ、テキ、ハヤシ、キャベツ巻。……ところどころソースのしみによごれた白いテーブルかけへの郷愁よ……
西洋菓子といえば、カステラと、ワッフルと、シュークリーム……それッきりしか、ぼくは、知らなかったのである。……コーヒーというものは、角砂糖を熱い湯に溶かせばできるものと、ぼくは、おもっていたのである。……そうしたぼくだからこそ、
大溝の水撒く夏に入りにけり
いまだに、むかしの浅草をわすれ兼ねての、こうした句もできるのかも知れない。”
このなかにでて来る、仲見世の、「天勇」の横町にあったある店というのが、内野君のいったその“比良恵軒”なのである。そして、ぼくのよろこんだ、焦げめのつくほどコロコロに揚がった蠣のフライを、内野君もまた、十幾年を経たあとの時代に於て、ぼくのように、あるいは、ぼく以上に、これをよろこんで賞味したのである。……浅草というところには、おのずから、そうした伝統がひそかな水尾をひいているのだ、という一つの語り草にすることが出来よう。