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あさくさふどき

浅草風土記

久保田 万太郎

雷門以北「東京日日新聞 夕刊」1927(昭和2)年6月30日~7月16日<br>吉原付近「中央公論」1929(昭和4)年2月<br>続吉原付近「中央公論」1929(昭和4)年3月<br>隅田川両岸「中央公論」1935(昭和10)年9月<br>浅草田原町「三田文學」1912(明治45)年2月<br>あやめ団子「花形」1920(大正9)年8月<br>相模屋の路次・浅倉屋の路次「新演藝」1920(大正9)年8月<br>浅草の喰べもの「中央公論 夏期特別號」1920(大正9)年7月<br>夏と町々「時事新報 夕刊」1929(昭和4)年6月1日~30日<br>絵空事「新潮」1932(昭和7)年3月<br>一年「東京新聞」1946(昭和21)年4月15日<br>浅草よ、しずかに眠れ「苦樂」1948(昭和23)年2月<br>夜店ばなし「婦人公論」1931(昭和6)年7月<br>除夜「週刊朝日」1930(昭和5)年12月28日號<br>正月「婦人公論」1932(昭和7)年1月<br>水の匂「文藝春秋」1941(昭和16)年7月<br>町々…… 人々……「別冊文藝春秋」1955(昭和30)年2月~6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,294 字 · 318 页

青空文庫

七

揃ひ、御飯時の九ツには、座舗も御客の山と川、一寸お合の合詞、打合ふ拳に八ツ七ツ、弁天山の時酒なぞ、御長座あるとも少しも厭はず、暮六ツからは芝居の御戻り、御遠方の御方もあれば、御誂は五ツ迄、お待たせ申さず出揃はせ、四ツから先の帳合も、元直限りに出精なし、翌日の仕込に九ツ八ツ、寝た間も忘れず七ツ起、義士の苦心にたくらべて、手軽を専一働き升るも、枯木に花咲土地を目当、御近辺なる御馴染様は、十二時の時に限らず、お腹の時計の宜敷折、御足を近く御来駕を、冀ふ主人に頼れし、己れも一ツいろは長家に、山鹿流は心得ねど、安いといふ名の響くやう、此家の太鼓を叩くになん。

河竹其水

鮮魚天麩羅 御一人前三百五十銅

雑魚場料理 日々河岸の相場にまかせ候

浅草寺中見世通り寝釈迦堂地内

尾張屋のぶ”

このなかの“天安”が“天家寿”だと、話がすこしこんがらがって来る。……尚、この分にだけ、明治四年十月と、はッきり、年代が入っている。

七

何んのためにしかし、ぼくは、こんな抜きがきをしたのか?

他なし、あんまり“新仲見世”の景気がいいので、いささかほんとの“仲見世”の加勢がしたく、それにはまず、ずッとむかしに遡っての伝統的な仲見世の感じをうちだすに如くはないと思ったからである。