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げんだいゆいぶつろんこうわ

現代唯物論講話

戸坂 潤

「現代唯物論講話」白揚社、1936(昭和11)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 251,295 字 · 490 页

青空文庫

そしてこのフランスP・Cこそは今日、フランスに於けるフロン・ポプュレールのイニシャティーヴを取っている処のものだ。して見るとフランスの文化的自由主義の生きている所以は、大体に於て夫がフロン・ポプュレール的な意義を有っているからだと云わねばならぬだろう。之は決して議会乃至政府の問題につきるのではなくて、正に人民大衆の一種の組織の問題である。フランスのP・Cは地区委員会のプランをさえ持ち出している。そしてこの民衆の特色ある一部分は、他ならぬインテリゲンチャなのである。勿論フランスのフ・ポに於ける政治的活動がこの文化的自由主義活動に直接結びついているとは云わぬ。だが、フランスに於て、之を成り立たせた要因の一つが、同時にこの文化的自由主義に対して社会的リアリティーを与えたものだと考えることは、多分誤っていないだろう。――そうすると、日本に於ける文化的自由主義の運動が(之はその主観的意図に於ては進歩的であろうとして来たのだが)社会的現実性を有ち得るために必要なものも亦、何等かの(日本独自の)意味でのフロン・ポプュレールという政治的或いは社会的組織だ、という結論になるようである。