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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
三遊亭 円朝
02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 196,342 字 · 389 页
もので、モジッカして居りまする内に、段々更け渡り、世界が寂といたし、聞えるものは河岸へ中る浪の音、微かに茶飯屋と夜蕎麦売の声のみで、寂と更けますると小声で云っても聞えます。
男「神妙にしろ、ジタバタしたって仕方がねえ、汝の家にア五百や六百ねえことはねえ、命が欲しけれア金を出せ」
という声が仙太郎の耳へ這入りましたから、これはてっきり下へ泥坊が這入ったな、こいつは大騒動だと思い、
仙「オイ老爺さん」
重助「ハア/\」
仙「オイ重助さん起きなよ」
重助「はい/\これは何うも、ツイとろ/\と疲れて寝ました、お早うござい」
仙「早くはねえ、まだ夜中だ、下へ泥坊が這入って、金を出さなけりゃア叩ッ斬ると云ってるよ」
重助「ヘエ泥坊が何処から這入りました」
仙「何処から這入ったか分らねえが、慌てゝ騒ぐといけねえぜ、キャアとかパアとかいうと斬られるから静かにして居ねえ」
と云いながら四辺を見ましたが、手頃の棒が有りませんから、三尺を締め直して梯子の上り端まで来ると、上り端に六尺や半棒木太刀などが掛って居ります。能く商人の家には有りまするが、何の役にも立ちません、煤掃の時に畳を叩くぐらいのもので、仙太郎はこれを見て半棒を下して片手に提げ、抜足して、そッと梯子を下りて縁側伝いに来ると、障子が閉って居りまするが、泥坊が舌で穴を明けて