轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あかいカブトムシ

赤いカブトムシ

江戸川 乱歩

「たのしい三年生」講談社、1958(昭和33)年4月~1959(昭和34)年3月

N4 · 入门 · 新字新假名 · 23,237 字 · 47 页

青空文庫

「それなら、手でおしたって、ひらくかもしれないぞ。」

そこで、ぼっちにおやゆびをあて、その上に、もう一方の手をかさねて、力いっぱいおしてみました。

ぼっちは、なかなか動きません。たいへんな力がいるのです。小林くんは、からだじゅう、あせびっしょりになりました。でも、がまんをして、うんうんおしつづけていますと、カタンという音がして、四かくな切れ目が、すうっとむこうへひらきました。小林くんのちえとゆうきが、せいこうしたのです。

そこは、にんげんひとりがやっとはってとおれるほどのまっくらなあなでした。小林くんは、みんなをよんで、そのあなへはいこみました。きみがわるいけれども、じっとしていたら、鉄のふたにおしつぶされてしまうだけですから、このあなへにげるほかはないのです。

そのまっくらできゅうくつなあなは、十メートルもつづいていました。

やがて、あたりがきゅうにひろくなりました。外へ出たのでしょうか。いや、そうではありません。まだまっくらです。やはり、地のそこの一室なのです。

たち上がって、かいちゅうでんとうでてらしてみますと、それは、二十じょうもあるような、コンクリートのへやでした。