轻松读懂日语经典作品
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あめのやまぶき
雨の山吹
山本 周五郎
「講談倶楽部」大日本雄辯會講談社、1952(昭和27)年9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,433 字 · 33 页
四
こうどなりつけた。又三郎も、家来だぞと云ったことで、例のないほど叱られ、拳骨の痛いやつを一つ貰った。そんなことは前にも後にもただ一度きりであったが……。
四
又三郎が二十一歳の年、兄の兵庫が結婚した。そして、それを機会に喜兵衛は家を出たが、父の奔走で作事方に勤めることになり、御小屋を貰って独立したのである。
又三郎はそれからのち、殆んど彼と交渉がなかった。明くる年、父が死んだとき一度、泊りがけで手伝いに来たことがある。また喜兵衛が結婚したときには、兄に代って又三郎が式に出た。そして四年、喜兵衛の妻は男の子を産んでから弱くなり、ずいぶん療養につとめたが、ついに今年の一月死んでしまった。……ちょうど又三郎は縁組が定り、三浦家へ婿入りした直後のことで、詳しい事情は知らなかったし、また知りたいとも思わなかったが、とつぜん喜兵衛が訪ねて来て、十五両という借用を申し込まれて、びっくりした。
――冗談じゃない、まだ婿に来たばかりでそんな余裕があるものか、いっそこっちで欲しいくらいだ。
喜兵衛は葛西へいった。あとで聞いたのだが、兵庫は幾らか都合してやった。するとまた日をおいて借りにいった。