輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁

青空文庫

ことも、ほぼ想像がつくのであります。

果して庭を、どうどうめぐりすること三べん、またも以前の戸口まで舞い戻って来て、

「お蘭さん――」

だが、今度は意外な手答えのあるのに驚かされてしまいました。

「誰だい」

と言って戸の隙間からのぞき込もうとした新お代官は、それとは別の方面で意外な物の気のするのを感じました。

それは、その辺一帯の庭は芝生になって、そのさきは小砂利を洲浜形とでもいったように敷いてあったのだが、その芝生の上に、夫婦になって二本高く茂っている孟宗竹の下で、物影の動くのを認めたからです。

甘いといったって、だらしがないといったって、そこは、新お代官をつとめるほどの身だから、甘い人には甘かろうし、だらしない場合にはだらしないだろうが、それが決して人格の全部ではない。辛い時には辛酷以上に辛い、敏い時には狡猾以上に敏いところはなければならないから、この物影がグッとこたえたものと見なければなりません。

「誰だ――」

無論、返事はないのです。返事のないことがいよいよ許せないのは、内と外とは全く違ったもので、内の奴は返事のないほどこちらが下手に痛み入るほかはないが、この外の奴の返事のないのは――これは全くようしゃがならない、時節柄ではあり、現に先日の夜も、こういう奴があってこの屋敷を騒がし、宿直の宇津木と黒崎とに