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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁

青空文庫

三

弁信のことは、行けとも行くなとも誰も言いませんでした。

三

良斎先生の「万葉」、柳水宗匠の「七部集」宗舟画伯の「四条派に就て」というような輪講が一通り終って後の炉辺の余談が、ついに弁信法師の上に落ちて来ました。

「どうです、あの弁信なるものは」

「驚き入ったものですね、あれはまた何という喋り方です」

「ああなると、手のつけようも、足のつけようもありませんね、さすがの北原君でも交っ返す隙が無いじゃありませんか」

「喋らしたら、しまいまで聞いていなけりゃなりません、そうかといって、喋らせないように警戒しているわけにもいかないし、聞いていても、そう耳ざわりになるわけではないが……」

「かなわない、何しろ大寒小寒の時は、山から小僧が飛んで来ることになっているのが、反対に里から小僧が飛んで来たのだから、まさに天変地異だね」

「雪の白骨へ今冬は、かなり変った客人が見えないではないが、あんなのは絶品だね」

「絶品だ、全くよく喋るにも驚かされるが、勘のいいのにも度胆を抜かれるよ」

「久助君が来たのを、その足音もしないうちから感づいているのだから、我々なんぞはもう腋の下の毛穴まで数えられているかも知れない」