輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

やそうざっき・やちょうざっき

野草雑記・野鳥雑記

柳田 国男

線上閱讀柳田 国男《野草雑記・野鳥雑記(やそうざっき・やちょうざっき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 144,016 字 · 284 頁

青空文庫

植木にかけてはむやみに慾が深いじゃないかと、いわれたのもこの頃のことであった。たった二冬の経験だから確かでないが、同じ我々の眼には赤いというだけの樹の実でも、鳥の好みは色々であり、また鳥によってそれぞれの趣味があるらしい。もっと沢山に栽え比べて見なければ、目的に合わぬように思っていよいよ慾を深くしている。

たとえば莢などはいい色だが、どこで注意して見てもついぞこれにたかっている小鳥を見ない。南天の実には鵯は花鳥の画では附き物だが、うちの南天などはかつて省みられたことがない。梅モドキの実だけはたしかに人望がある。三四年前に庭に一本の小さいのを栽えると、早その実をくわえて方々に落して歩く鳥がある。こいつを利用してやれと思って方々から買い集めた。

牛込の旧宅の隅に、篠竹の中にまじって一本の梅モドキがあった。暫らく気付かぬうちに大きくはなったが、竹に押されてひょろひょろと一方へかしいだ、おかしな枝ぶりの樹になってしまった。それを持って来て庭の正面に栽えたものである。恰好はなるほどよくないが、ちょうどいいじゃないか、あの横っちょの枝に鵯が来てとまって、赤い実に恋々としている様子を見るにはといって、頗る熱心な気構えで冬の来るのを待っていた。