輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
線上閱讀柳田 国男《野草雑記・野鳥雑記(やそうざっき・やちょうざっき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 144,016 字 · 284 頁
こちらの雲雀は段々に狭くなる畠に我慢して、どうにか昔通りの生活を続けようとするらしいのである。
行々子は最初から、人の来ぬような不毛の地に拠って、孤立の平和を保とうとする様子が見える。同じ岡つづきの僅かな沢に、水がじめじめとして周囲は杉、中は一面に蘆より外の草の生えないような土地がある。猟友倶楽部がその片端を使って、夏分の射撃の練習場にしている。静かな番人の親子が野鴨の子などを飼っている。そこまで出かけぬとこの鳥は聴くことが出来ない。通例五月のなかば、この蘆の芽のまだ若々しい頃に往って見ると、ただあちこちと雀などのように飛びまわって、一向身を入れて囀ろうという様子がない。それが月を越え蘆のたけが伸びて、葉ずれの音がさらさらさらさらとするようになると、あたかもその音を威圧するかの如き調子で、巣を持つ限りの葦切がかわるがわる鳴き立てるのである。ケケシや行々子という名も面白いが、ヨシキリという語もよく観察してある。何だってこのように高い声を出すのか。人に聴かせるならもっと出て来てもよいに、自分はこんな谷陰の蘆の中に隠れて、しかも悠揚とした挙動で澄まし込んで啼いている。