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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁

青空文庫

でいるところの一人を発見したものですから、茂太郎が、

「おや、おじさん、いつ帰ったの?」

「はい、もうちっと先に帰りましたよ」

「そう……」

茂太郎はなんとも解せない面で、この悠々とお茶漬を掻込んでいる中老人の面を、しげしげと見やりました。

それは、このごろ、ここへお客に来た、武州の田舎の七兵衛というお爺さんだからです。

そのお客さんだから、特に解せないというわけではない。お客さんに来ても、帰らない以上は、ここに泊っているのはあたりまえだし、泊っている以上は、お茶漬を食べることも不思議ではないが、茂太郎がどうしても不思議でたまらないので、しげしげと、この空にした徳利を一本前へ飾りつけて、お茶漬を食べているお客様をながめたまま、引込みがつかないでいるのは、この人こそ、ついたった今、小舟の中で見た人だからです。

マドロス君が櫓を押して、このおじさんが舳の方に坐って、そうして、こちらが呼べども知らん面に、造船所の方へ行ってしまったその舟の中で、たしかに見たこのおじさんがあのおじさんです。果して、このおじさんがあのおじさんであるとすれば、どこへあの舟をつけて、いつここまで来たのだろう。