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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁

青空文庫

その火の色と、喚声とを聞きつけて、この場へ駈けつけるものは、一揆の暴徒らしいやからのみでなく、浦の女子供も群がって来ること、爆竹の祝いみたようなものです。

こちらの番所では、ただ、静まり返って見ているだけですが、あちらでは、必死になっての示威運動です。

口々に罵り騒ぐのを聞いていると、切支丹だとか、毛唐だとか、太え奴だ、国を取りに来やがった――とか、黒ん坊同様に一人残らず焼き殺せとか、番所も、船も、ブチ壊せとか、口を極めて、物騒千万な威嚇を試みているが、威嚇しながらも、自分たちに相当の警戒があって、二の足を踏んでいるようでもあり、ついには、奮激の虚勢も、悪罵の言いぶりも、やや種切れの気味で、その時分に、鎮守の社から下げて来たらしい太鼓が届くと、それを打鳴らし、やがて、この群集がおどり出しました。

それは示威運動だか、お祭り騒ぎだか、わからなくなってしまっているうちに、押立てた高張提灯の一つに、どうしたハズミか、火がついてバッと燃え上ると、それを揉み消そうとして混乱が起ると、それのハズミで何か物争いが起ったようです。

喧々として物争いをはじめたのは、仲間同士でした。