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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁
それを聞いて、金公が心得たりと小膝を丁と打ち、呼べる段ではない、この金筒のお倉婆あこそは、今は蔭間専門を内職とし、ここへ申しつけさえすれば、到るところに渡りがついていて、舞台子、かげ子、野郎の上品下種、お望み次第だということ、その来歴、遊び方、散財の方法なんぞを、心得顔に並べるのがうるさく、神尾は、ちょうど傍へ来合わせた三毛の若猫を取って、それを上手に投げると、得意になって振りたてていた金公自慢の髷つぶしに、その猫が取りつく。
「あいつ、あいつ……これはまた恐れ入りやした、悪い洒落でございます。猫を背負うとてお背中をかっかじられやせぬものを……これこれ、わりゃ、身共がつむりを噛んで何と致す」
金公は、頭へのせられた猫を取下ろそうとしたが、猫が髷に爪をからんで離れない。金助がいよいよ騒げば、猫がいよいようろたえる。その結果はさんざんに、髷と額をかっかじる。
「こりゃこれ、男の面体へ」
とかなんとか言ったが追附かない。
それを見て神尾は、面白がって笑う。
結局、金公は、自力ではこの猫を自分の頭から取外すことができないことになる。取外して外せないことはないが、強いてそうすれば、自分の髷を全部犠牲にしなければならぬ、その上、この頭の部分に負傷する虞れもあるから、今のところでなし得ることは、じっと動かないよう、猫を頭