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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁
おれは騒がなかったけれども、おれたちの仲間の不良共は騒いだよ。その別嬪の女角力の名は、この家のお倉婆あと同じことに、おくらという名だったが――そのおくらが問題なんだ」
八十九
こういう話をはじめ出した時に、主膳がいよいよ興ざめたのは、この女が興にのって膝を乗出して来ることでした。
このおれの監視役兼取押え方を命ぜられて出張しているくせに、こちらの挑発にひっかかって、女角力の昔話にうつつを抜かそうとするこの女の馬鹿さ加減が、いよいよ浅ましくなりました。女角力というものの存在は、つまり自分というものの存在の侮辱だとは感じないで、一緒になって、その侮辱を享楽しようという気乗り方に、主膳はすっかり興をさましました。
興をさましたとか、浅ましく感じたということは、主膳に於て、そこで、うんざりして抛棄するという意味にはならない。こちらが興がさめて、浅ましく感ずれば感ずるほど、そちらが興に乗って、息をはずませて来ることの皮肉をよろこんでいる。
「ところで、おれたちの仲間の不良共が、十余人連合して、その別嬪の女角力、おくらというのに注文をつけたのだ。