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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁

青空文庫

北原が手紙の要領を話した後に、進んでこういって提言したものですから、誰あって異議を唱えるものもあろうはずはありません。

「御苦労さまだね、北原君、この雪だからねえ、誰か一緒に行ってもらわねばなるまい」

池田良斎が、ねぎらいながら言うと、誰よりも先に口を切ったのは、黒部平の品右衛門爺さんでありました。

「わしも、平湯から船津へ越さざあならねえから、一緒に高山までおともをしてもいいでがんす」

「品右衛門爺さんが同行してくれれば大丈夫、金の脇差」

と山の案内者が言いました。

「有難い、品右衛門爺さんが行ってくれる、ではなにぶん頼みますよ」

北原も品右衛門の名をよろこびました。事実、山と谷との権威者である、このお爺さんが同行すれば、山神鬼童も三舎を避けるに違いないと思われます。

そうでなくてさえも、品右衛門爺さんに先を越されて、やむなく口を噤んでいた一座の甲乙が、この時一時に嘴を揃えて、

「北原君……拙者も連れて行ってくれないか、安房峠の雪はいいだろう、それに飛騨の平湯がまたこことは違った歓楽郷だということだし、高山も山間に珍しい風情のある都会だということだから、この機会に、僕も一つ同行を願って、観光の列に加わりたいものだ」