輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
線上閱讀田中 貢太郎《日本怪談大全 第一巻 女怪の館(がまのち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,678 字 · 394 頁
そこには二三本の小松がひょろひょろと立っており、その根元にはそこここに萩の繁りが見えて虫の声がいちめんに聞えていた。
真澄は盃を持ったなりにまたおもい出したように、斜に見えている母屋の二階の簷に眼をやった。そこには叔母の好みで夏から点けている岐阜提燈の燈があった。何時も寝る時には消すことになっている提燈の燈が、その晩に限って点いているので彼は不思議に思った。火の始末のやかましい叔母も客の疲れで寝たものであろうか、そうだとすると己が往って消して来なくてはならないと思ったが、座を起つのがおっくうであるから、そのうちには蝋燭がなくなって消えるだろう、消えてしまえばべつに危険なこともないから、飲みながら消えるのを待とうとずるいことを考えながらまたそのほうへ眼をやった。と、その提燈は何人かつるしてある釘から除ったように、燈の点いたなりにふわふわと下へ落ちて来た。真澄はしまったと思って盃を置いた。
提燈はそのまま屋根の上へ落ちたが足でもあって歩くように、屋根瓦の上をつるつると滑ってそして下へ落ちた。真澄は不思議に思って提燈を見つめた。その時提燈の燈はちらちらと数瞬するように消えてしまったが、それといっしょに一疋の白い犬の姿がそこに見えた。