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がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
線上閱讀田中 貢太郎《日本怪談大全 第一巻 女怪の館(がまのち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,678 字 · 394 頁
※(ローマ数字2、1-13-22)
石の周囲には芒や荊棘が繁っていた。白い犬はその石の傍へまで往くと見えなくなった。真澄は立ち止った。
十六七に見える小柄の女の姿がふと見えた。微黄ろな衣服を着て紅をつけたような赤い唇まではっきり見える。
真澄は眼をってそれを見つめた。と、女の姿は消えてしまった。
※(ローマ数字2、1-13-22)
真澄は盃を持っている己の姿に気が注いた。気が注くとともに今のは夢であったのかと思った。夢にしては余りに記憶がはっきりしている。提燈の落ちたこと白い犬になったこと中敷から裸足でおりたこと、裏門を開けたこと丘の上の石のことそれから壮い女のこと、皆順序だって思い出されるが、ただ丘の上から室の中へ帰って来た記憶がない。暢気な彼はもうすぐ夢にしてしまって、酒の方へ心を移してまたちびちびとやりだしたが、やがて点滴もなくなったので蒲団を引き出して寝てしまった。
「もし、もし」
枕頭で己を起しているような女の声がするので、真澄は何か用事が出来て婢が起しに来たのではないかと思って眼を開けてみた。それは丘の上で見つけた壮い女であった。真澄はそれが別に不思議でもなかった。
「君はさっきの岐阜提燈だね」