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がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
線上閱讀田中 貢太郎《日本怪談大全 第一巻 女怪の館(がまのち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,678 字 · 394 頁
「なに、お前さんが、こんなところにいても宜いと云う気なら、何時でも世話をしてあげる」
「ほんとうにそんなお願いをしてもよろしゅうございましょうか」
「よいとも、武士の詞に二言はない」
「ありがとうございます」
壮い女は燃えるような眼をして太郎左衛門を見て、
「乳母にも話しまして、二人で相談しましたうえで、お願いいたします」
「宜いとも」
その夜太郎左衛門は壮い女のことが頭に一ぱいになって、どうしても眠れないので、またそっと寝床を出て女の室へ忍んで往った。二人の女は昨夜と同じような容で眠っていた。壮い女の顔は太郎左衛門を見て莞と笑った。
太郎左衛門はうとうとと眠って眼を覚して見ると、己の傍に女房の寝姿があった。太郎左衛門は呆れて眼をった。
ある日、碁打朋友の医者坊主が遊びに来た。彼は最近江戸へ往って来た者であった。
「江戸でもその噂が高うございましたが」
医者坊主は切支丹の噂をはじめた。
「石ころに向って印を結ぶと、それが黄金になったり、杖を立てると、それに枝が出、葉ができて、みるみる大木になると云うし、恐ろしい妖術ではありませんか」
「この間は浜松で、その伴天連の一人が来て、傍に遊んでいる小供の頭を撫でると、それが犬になったと云いますよ」