輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《梅里先生行状記(ばいりせんせいぎょうじょうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 209,260 字 · 418 頁
すこし世が下って、元禄となると、
(そんな父親があろうか)
と、誰も疑うくらいになったが、光圀の少年期から青年時代は、まだ、戦国の余風が濃かった。粗野な江戸初期の文物のなかに、尚武剛健を骨とする武人がたくさんいた。
それが、正保、慶安、承応、万治――元禄というように、世が推移してくるにしたがって、世風も士風もおどろくばかり変って来たのである。
正保、慶安は、すこし乱兆すら見えた。戦国の残存者の余憤であった。世潮はとうとうと華奢淫逸へながれてゆくのを見ながら、承応、万治、延宝などのあいだは、一般にただ懐疑的であったといえる。
それが、元禄となると。
もう反動も懐疑もない。ものすべて腐爛美を呈して来たのである。現前の逸楽に世をあげて酔いしれている。――どうにもならないもの。それが今である。
こう観てくると、光圀の父親の訓育も、実は、時代の性格であったともいえるし、少年期の光圀、青年期の光圀、それらの時期にあらわされた個性の象も、半分は、時代の風潮が然らしめたものと解しても不当ではないであろう。
たとえば。
かれが途方もない暴君であったとか、手におえない腕白若様であったとかいうことでも、それだけのものではなく、明けても暮れても、馬にのったり、鉄砲をぶっ放したり、泳いだり、喧嘩したり、剣槍の猛練習では、いつも体