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しほんたいへいき
私本太平記(一)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《私本太平記(一)(しほんたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 246,214 字 · 495 頁
妖霊星
高時もともに遊ぼう。お汝らが見えたら、大いに祝うてやろうと、かねがね、道誉とも申しはかって、遊宴の支度なしてある。……夜までは帰さぬぞ」
妖霊星
柳営八亭の一館に、高時がよく大遊宴につかう華雲殿がある。鎌倉建築の代表的なもので、広さ千人を容れるに足り、豪壮な線などいうまでもない。特にここには舞台もある。
「みなも、思うざま、飲むがいい」
いつにもまして、主座の高時は、上機嫌だった。
「今日は高時より、一族高氏と登子への馳走なれど、御家人どもには、ふたりの披露でもあるぞ。一同で祝福してやれい」
大杯を手に、彼は号令のようにいった。高氏夫妻、佐々木道誉、ほか百名余の盛宴である、自然声も大きくなる。
高時にすれば、これもよい口実の遊びなのであろう。“うつつなき人”高時は、また常に“うつつなき遊び”を探している人でもある。
で、集められた群臣も、いわゆる重職や幕府序列の面々ではない。遊楽において、日ごろ彼とよく駒の合う臣下や芸能者ばかりなのだ。
およそ、技術芸能の士を愛した点では、北条代々でも、高時ほどな太守はなかった。
建築、絵画、彫刻、染織、蒔絵、鋳造、刀鍛冶、仮面打なども、彼の下で、みな目ざましい発達をみせた。