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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 156,866 字 · 318 頁

青空文庫

ガラッ八は絵解きをせがみます。鎌倉町から平次の家を指して帰る途中です。

「家の中でなきゃア、居廻りに隠してあるんだ。源太郎は昨夜放って置けば腐ると言ったそうだから、多分外だろうと思った」

「フーム」

「あれだけの物を隠すのは、人の思いも寄らぬ場所だ。二た品とも紙だから思いも寄らぬ場所というと火の中でなきゃア、水の中さ。火の中へは隠せるわけがないから一番先に井戸を見ると、釣瓶の竹竿が新しくて、やけに太いじゃないか、――その上端の方に、節を抜いた穴へ、栓を打ち込んで塞いである」

「なア――る」

「水の中へ書き物を隠すのは、竹筒の外にない、――とこう考えたのさ」

「源太郎に竹を割らせた時、さすが強情な親爺も男泣きに泣いていましたよ」

「あれで小堀様から、少しでも捨扶持が貰えるだろうよ――憎いのは捨吉だ。お主の一粒種を殺し、お勘坊を殺した上、女房にまで濡れ衣を着せようとしあがった」

「可哀想なのはお徳で――」

「それを考えると、俺は足が進まないよ」

二人は真にトボトボ家途へ向っていたのです。