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あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第一巻(あかくら)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 頁
しかし先生は人にあうとよく、「線香花火と金米糖、それに墨流し、これじゃまるで三題噺だね」といって笑っておられた。墨流しに端を発した墨汁の研究は、その後三年ほども続いて非常に面白い結果が出始めていたのであるが、先生の急逝と共に中絶してしまったのは惜しいことである。
その後墨色の研究をしている友人の日本画家に会った時に、色々の墨を一定の硯で、条件を決めて磨った場合の墨色の比較を見せられて驚いたことがある。唐墨などの青墨と油煙墨系統のものとの墨色の差は子供にも十分分る位はっきりしたものであることを初めて知ったのである。名墨の墨色は幼児の瞳のような色をしているなどといわれているが、そんな幽遠な所を問題にしなくても、もっと手近な所にはっきりした差が見られることがよく分った。一片の唐墨に千金を投ずるという話もこれでは嘘ではないと思った位であった。
ところが昔の名墨のような墨は今はどこでも出来ないそうである。一番困ることは、墨色を決定する要素がまるで分らないのだから、手の付けようがないらしい。先生は墨汁の淡い液をU字管に入れて、それに弱い電流を通すと、墨の粒子が一方へ動くその速度から、墨の粒子の電気的性質を調べておられた。