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あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第一巻(あかくら)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 頁
当時の事情をはっきりさせようとすることは、これ位のことでもなかなかむずかしいものである。
兎に角寺田先生と大河内博士とは、丁度『三四郎』の中の野々官さんのように昼間のうちに準備をしておいて夜になっては実験を始められていた。寺田先生は大変な勉強振りで、流石の大河内博士も少々辟易されたそうであるが、その間の消息は『思想』三月号の寺田寅彦追悼号に大河内博士が親しく書かれている。
それで問題は光線の圧力になるのであるが、寺田先生が漱石先生に話されたのは、ニコルスとハルの論文の内容であって、その原文は Annalen der Physik という独逸の物理専門雑誌の一九〇三年八月号に出ている。前の『猫』の「首縊りの力学」の場合は兎に角漱石先生が原文を見られて、それを寒月君の演説に翻訳されたのであるが、今度の場合は寺田先生の話を一度聞かれただけで早速野々宮さんの精養軒での話になったのである。それでいて、雲母で作った薄い円盤を「水晶の糸で釣るして真空の中に置いて、此の円盤の面へ弧光灯の光を直角にあてると此の円盤が光に圧されて動く」という風に、ニコルスの実験の要領が実に明確に記されているのはちょっと驚くべきことである。